生産性を高め続ける安全性

高い安全性を保ちつつ高速稼働し、より生産性を高めることにこだわって開発したCOBOTTA PRO。アームの設計、基本機能の充実に加え、新たな機能「シーン機能」も開発しました。また、安全性を高めるオプション製品をご活用いただくことで、協働運転時の速度を向上させ、生産性を高めます。

凹凸の少ない安全設計

COBOTTA PROのアームは凹凸の少ない丸みを帯びた設計となっており、万が一の衝突時のリスクを低減しています。また、ロボットの関節部に手が巻き込まれない構造となっています。

安全機能

各種安全機能を搭載しており、安全を担保するとともにリスクアセスメントの手段をご用意しております。
 
機能名 内容
非常停止機能 ロボットを減速停止し、停止後にモータ動力をOFFする機能です。プログラムはリセット停止します。
防護停止機能 防護停止機能(保護停止機能)は、ロボット設備の安全防護物などの信号に接続し、信号の入力に応じてロボットを停止させる機能です。
速度監視機能 ロボットが指定した動作速度を超えていないかを監視する機能です。
軸制限機能 ロボットの各軸が指定した動作範囲を超えていないかを監視する機能です。
トルク監視機能 ロボットが指定したトルクを超えていないかを監視する機能です。
姿勢監視機能 ロボットの姿勢が指定した姿勢から変化していない事を監視する機能です。
監視静止機能 ロボットがモータON状態で停止し、移動していない事を監視する機能です。
汎用安全入出力機能 Safety I/Oの汎用入力ピンに設定し、ピンへの入力で動作させることのできる機能です。
セーフティーバーチャルフェンス機能 ロボットがユーザが指定した動作範囲外に出ていないことを監視する機能です。

シーン機能

作業シーンごとに速度や力などの安全パラメータを設定可能。ロボットプログラムから設定を切り替えることで途切れない安全性を実現します。
ボルト締め工程を例にご説明します。反力のかかるボルトの締め付け工程など、作業によっては力や速度が安全機能の設定値を超えてロボットが停止してしまうため、一部の工程では協働状態で動作させることができず、安全柵の設置によるコストアップや部品取り出し工程などの利便性低下に影響していました。シーン機能ではロボットプログラムで状態に合わせてパラメータが切り替え可能です。シーン機能によって設定された空間(ロボットの動作空間)は、PL d, Cat. 3の安全性能で保障されます。 
  • 部品供給時、先端と設備の間で手を挟み込むリスクがあるため、速度や力を大幅に制限するパラメータに設定し、安全性を確保します。
  • 水平移動時、横からの衝突リスクがあるものの、側面には鋭利な部分がないため、速度や力の制限を緩めて、協働状態内で高速動作を行います。
  • 先端に接触するリスクがあるため、再度速度や力を大幅に制限するシーンに切り替え、安全性を確保します。
  • 手が入る隙間がなく挟み込みのリスクがないため、力の制御を緩和することで、締め付けの反力がかかっても停止することはありません。
*監視速度・監視力の数値は一例です。
*リスクアセスメントの結果によっては、追加の安全対策が必要になることがあります。

RLO機能

RLO(Robot-limited Orientation)機能とは、エンドエフェクタの姿勢を制御する機能です。従来、鋭利な部分をもつエンドエフェクタを装着していると、安全性を証明するのが難しいというリスクアセスメント上の課題がありました。COBOTTA PROでは、RLO機能とシーン機能を組み合わせ、ロボットの進行方向とエンドエフェクタの姿勢制限を紐づけることで、人との危険な衝突を回避することができ、リスクアセスメントを容易にします。

さらに安全性と生産性を高めるオプション製品

タッチセンシングソフトカバー

全て装着しても汎用的なソフトカバーと比べ、非常にスリムです。柔らかいシリコン部分と高感度内蔵センサの二重構造になっています。衝突を検出すると、高速に内蔵センサが反応し、ロボットを急停止させます。ソフトカバーが衝撃を吸収することで、人への衝撃力を抑える構造です。シリコン部分に突起を設けることで、高感度を実現しながらクッション性を高めました。その結果、ソフトカバーを装着することで、協働運転時の速度を向上することができます。 もちろん、COBOTTA PROは、ソフトカバーが無い状態でも協働ロボットとして、使用していただけます。

タッチセンシングソフトカバー活用時の速度変化


※COBOTTA PRO1300の場合
※ロボット先端部が作業者の手に衝突するシチュエーションの場合。
 ISO/TS15066にもとづき、挟み込み時・衝突時は280N以下で停止ができる速度を表示。
*1 挟み込み:エネルギーの逃げ場のない衝突 *2 衝突:エネルギーの逃げ場のある衝突



エンドエフェクタ用

エンドエフェクタ用のカバーをサイズ違いで2種類ご用意しています。エンドエフェクタの形状にあわせてお使いいただけます。 鋭利な部分が一つであればRLO機能が有効ですが、鋭利な部分が多い場合はエンドエフェクタ用カバーで覆うことで高圧力での衝突を回避することができます。接触センサを搭載していますので、衝突を検知し、ロボットを停止させることができます。


 

お問合せ

DENSO ROBOT MEMBER

まだ会員に登録されていない方

本会員専用サイトにおけるサービスは、会員登録していただいた上でのみご利用いただけます。

新規会員登録