船舶機械や漁労機械メーカーである石巻水産鉄工様。深刻な人手不足が続く水産加工業界では、生産ニーズはあるのに人材が確保できない状況が継続していました。
ボイルしたホタテは身が柔らかく、ホタテのうろ(黒くなっている部分)を取り除くには繊細な作業が必要で、業界では「自動化は絶対無理だ」と言われていました。
コンベアを流れていくホタテを掴むため、ロボットの上部にカメラを設置し「コンベアトラッキング機能」を使用しました。その際、画像とロボットの座標をあわせるキャリブレーション作業が必要です。デンソーロボットは、ティーチングペンダントに表示されていく画面に沿って設定していくだけで、簡単にキャリブレーションすることができます。
うろ取り装置には洗浄機構が組み込まれており、ロボットにも水滴がとぶ仕様になっています。デンソーロボットには防塵防滴タイプ(IP65)を準備しており、飛沫がかかるような場所でも安心して使えることが、採用されたきっかけでした。
またホタテのうろ取りは、ゆっくり作業してしまうと身がちぎれてしまったり、鮮度低下を引き起こしてしまいます。そのような面でも、デンソーロボットの高速性が決め手となりました。
■ボイルしたベビーホタテのウロ取り作業の自動化が可能
■ヒューマンエラーが起こらず、高い品質を維持
■見落としによる鮮度低下の問題を解決
■水揚げ量の増大により、冷凍保存して鮮度を下げるという品質面での問題を解決
■水揚げ量の増大をそのまま利益に還元できないという経営面での問題を解決
■低原価と人を介在しない高付加価値の生産ラインを実現