アドバンストスキャンとは、従来のCCD方式のスキャナを発展させた読み取り方式で、従来のCCDに比べ優れた読み取り性能を発揮します。
アドバンストスキャン | CCD | レーザー | ペン | |
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特長 | 粗悪ラベル、遠隔ラベル読み取り、素早い読み取り、耐衝撃性 | 素早い読み取り、耐衝撃性 | 遠隔ラベル、幅広ラベル読み取り | 安価 |
短所 | - | 遠隔ラベルが苦手 | 衝撃に弱い | 操作に慣れが必要、離し読み不可 |
アドバンストスキャンは、読み取りの仕組みに様々な工夫を凝らす事で、高密度のバーコードや、印字品質の悪いバーコードラベルでも容易な読み取りを可能としています。従来ではストレスを感じるようなバーコードでも簡単に読み取りでき、操作性を大幅に向上しています。
レーザー方式では、30回/秒程度、一般的なCCDで100~200回/秒ですが、アドバンストスキャンでは、最高約400回/秒の高速スキャンが可能です。これにより、従来のバーコードリーダをしのぐ素早い読み取りフィーリングを実現しています。
ペンスキャナ1~2回/秒
レーザースキャナ約30回/秒
CCDスキャナ約100~200回/秒
アドバンストスキャンは、CCD方式をベースとしながらも、レーザー方式並みの遠隔ラベルの読み取りを可能にしています。
アドバンストスキャンは、縦長のCCDを用いており、バーコードを単なるラインで捉えるのではなく、2次元的に捉えています。バーコード が欠けていたり、汚れていたりすると、線で捉えた場合ではバーコードを誤って認識してしまうケースでも、アドバンストスキャンのように面で捉える事により、より正しく認識する事が可能になります。
アドバンストスキャンが採用しているレンズは縦長の絞りを採用しています。
縦長の絞りは、横方向に対しては細かいバーコードをはっきりと捉え、縦方向に関しては光量を稼いで、l暗くてもバーコードを捉えることができます。 これにより、高密度なバーコードも、また遠方のバーコードラベルも確実に捉えることができます。
アナログ波形を取り出す段階で、高速CPUとの組み合わせで複雑かつ膨大な演算処理を施すことで、デジタル変換しやすい波形を取り出します。このような処理を行うことで、従来では読み取りできなかった粗悪ラベルでも高い精度で読み取りできます。
遠隔ラベルの読み取りを容易にするため、一部のモデルでは、レーザーで読み取り位置を示すハイブリッド構造を採用しています。なお、このレーザーはレーザー方式バーコードリーダのような可動部を持たないため、耐衝撃性も優れています。