デンソーウェーブ、ラボラトリオートメーション向けソリューションを展開

2025.01.14

~研究所の自動化・高品質データの24時間収集による研究の質・効率向上に貢献~

 株式会社デンソーウェーブは、研究所や実験室における手作業を自動化し、正確で一貫性のある高品質な実験データを24時間収集可能にするソリューションを現在発売中です。


 企業や研究機関等における研究では、研究者によってさまざまな実験やデータ処理が行われており、それらの多くは今日においても、熟練者による手作業で行われています。また、長時間にわたる繰り返しの実験およびデータ収集が必要な場合もあり、研究者の過重労働が懸念されるとともに、本来注力すべき探求への阻害要因になりうるとも言われています。そうした背景から、研究所や実験施設に専用機やロボットを導入し、実験を自動化するラボラトリオートメーションが注目されつつありますが、研究所や実験施設はロボットそのもの導入実績・知見が乏しいことから、自動化は志向しつつも具体化がなかなか進みにくいことが課題となっています。

 そうした課題に対し当社は、これまでの長年にわたるFA分野での経験を基に人と協働できるロボットCOBOTTA®を開発するとともに、研究所や学校など、お客様の工程に合わせて数々の事前検証テストや、導入のご相談に対応してきました。その中で、研究所の自動化に適用できる豊富な経験と知識も積んできました。これらの実績から、ラボラトリ向けの自動化システムを標準化し、ロボットの導入経験がない、あるいはシステム選定のための人的リソースを割くことが難しい状況でも導入しやすいシステムパッケージを開発、販売を開始することにしました。
 
 開発したシステムパッケージは、人協働ロボットを活用したコンパクトな自動化システムのため、研究所や実験施設の既存レイアウトを大幅に変更することなく導入できます。また作業日時や分注量などの計測データが自動的に保存でき、容器のQRコードでトレーサビリティ情報を簡単に確認できるため、効率的な結果分析が期待できます。

 システムのラインナップは、想定される研究所の作業で汎用性の高い「液体調合システム」「定容システム」「粉体秤量システム」の3つで、特徴は次項の通りとなっています。
なお、2025年1月29日(水)から31日(金)にグランキューブ大阪で開催される「JASIS関西2025」で、当社ブースにおいて、「定容システム」を展示する予定です。

 デンソーウェーブはこれまでの長年のFA分野における豊富な経験を基に、今後も社会・産業の自動化・効率化を推進していきます。そして、研究所向け自動化システムの製品展開を積極的に行い、ラボラトリオートメーションの普及に貢献していきます。


販売システムラインナップ

 必要な仕様を選び、導入後すぐに活躍する即戦力の自動化システムです。ロボットを活用することで専用機では難しい熟練者特有の動作を自動化しました。AI を活用することで、従来言語化が難しかった作業の自動化も可能にしています。

1. 液体調合システム

複数の液体を精確に分注し、マグネチックスターラーで撹拌するなど、液体調合の一連の工程を自動化するシステムです。
COBOTTA がさまざまな分析機器と連携し制御することで、省スペースながら高度な自動化を実現します。

2. 定容システム

複数種類の液体の分注、画像認識による精確な定容、液体の混和など、液体の定容に関する一連の作業を自動化するシステムです。バラつきが生じやすい作業を自動化することで、一貫性のある実験データを収集できます。

3. 粉体秤量システム

AI 技術により、複数種類の粉体材料を秤量するシステムです。粉体の山の形状を認識し、指定量の秤量やサンプル調製を実現します。従来、言語化が難しかった作業を自動化することで、一貫した精度と再現性を確保します。

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