5つの代表的製品

小型産業用で世界トップクラスシェアの
ロボット

ロボットにできること

人の代わりとなる
繊細さや複雑さを実現。

人の腕のように動く関節(マニピュレータ)を持つ産業用ロボットの中でも、小型に特化した当社製ロボットは、自動車や家電製品をはじめとするモノづくりの現場で広く利用され、世界トップクラスのシェアを誇ります。ロボットが力を発揮するのは、人にとって危険な作業や、力を必要とする過酷な作業、または単調なことを繰り返す作業です。小型ロボットは、その中でも繊細な作業や複雑な動作を得意としています。

1滴残さず移し替える。

例えば医薬品製造・研究向けの6軸垂直多関節ロボット「VS-050S2」は、「薬品の入った試験管を振って混ぜ、別の試験管に最後の1滴まで移す」といった細かい動作もお手のもの。微妙なやり方の個人差で成否が分かれる薬品の混合も、このロボットなら熟練者と同じ道具を使い、手ぎわや癖までそのまま再現できます。さらには滅菌用の薬品に耐える表面処理と、洗浄の際に水滴が1滴残らず落ちる形状により、人体に有害な薬品を扱うことも可能です。ちなみに将棋の電王戦の代指しをこなした「新電王手さん」は、この機種を応用したものです。また、最近では画像認識技術やモノをつかむアタッチメントの向上により、車のワイヤーなど従来のロボットでは難しかったフレキシブルな形状の部品組み付けや、人が目視で行っていた検査もできるまでに、私たちのロボットは進化を遂げています。

業界をリードする理由

デンソーの生産現場で
磨かれたユーザー視点。

今から実に半世紀前、まだ国産の産業用ロボットが発売される以前の1967年、(株)デンソーが自社工場で使用するためのロボットを開発したのが、当社のロボット事業の始まりです。1991年には社外への販売を開始しました。半導体から電子部品、センサ、電装品の製造やカーエアコンの組立、機械加工など、多彩な製品と工程を手がける(株)デンソー。その生産現場に密着し、直接ニーズを聞いて、開発と製造現場での検証を行い、今日までの間に1万数千台ものロボットを納入する中で技術力を鍛えられてきました。動作の精度やスピードといった製品そのものの性能はもちろん、不具合時に原因の切り分けをすばやく行えるための解析の仕組みを搭載したり、異なる機種を追加導入したユーザーがすぐに使えるようプログラムを共通化するなど、徹底的な使いやすさの追求が当社製ロボットの特長です。

一般的な部品から生まれる、
真似できない製品。

ロボットを構成するモータやセンサ、カメラなどの部品は、専門メーカーからの購入品です。ロボットの性能も、それらの部品の性能によって決まる部分が多いのですが、部品を組み合わせさえすれば簡単に高性能のロボットになるわけではありません。いかに使いやすくて信頼性が高く、寿命が長い、全体として質の高い設備にできるか。また、ロボットとセットで使用するコントローラと搭載するソフトウェアにより、応答性をどれだけ高められるか。そこに当社の技術があります。加えて機能美も追求し、上で紹介した「VS-050S2」は「グッドデザイン」を受賞しました。グッドデザイン賞の受賞は多数ありますが、「大賞」の受賞は、デンソーグループ初の快挙です。

ロボットの未来

従来は不可能だった分野で人をアシスト。

この先、私たちが狙うのは、これまでロボットの導入が難しかった分野への参入です。モノづくりでいえば、食品や化粧品、医薬、といった分野です。また、モノづくり以外の「人を助ける」用途でも、ロボットの可能性は広がりつつあります。2015年には、手術時に医師の腕を支えて震えの防止や疲労の軽減を図る、モータ不使用の手術支援ロボット「iArmS(アイアームス)」を(株)デンソーと共同開発しました。共同開発先の一つである東京女子医科大学のスマート治療室にも導入されています。同じく2015年には、「人と一緒に作業できる」というコンセプトの小型ロボット「COBOTTA(コボッタ)」も発表しました。医薬・医療関係のラボラトリーのほか、高校や大学など教育現場での学習用等、をはじめ、家庭など従来にはない多様な用途が期待されます。

すべてのモノづくり設備がつながる未来へ。

もう一つ、モノづくり現場の自動化を支える産業用ロボットのメーカーとして忘れてはならないのが、IoT化への対応です。工場にはロボット以外にもさまざまな加工機械や、それらを動かすためのコントローラが導入されています。あらゆるモノをインターネットにつなぐIoT化への関心が高まっている今、工場においてもすべての設備をパソコンにつなぎ、一元的なデータの収集や制御を行うことが求められつつあります。それを実現する通信インターフェースが、日本ロボット工業会が推進する「ORiN(オライン)」。当社はそのために複数のロボットメーカーが共同で行ったソフトウェア(ミドルウェア)「ORiN2」の開発において、中心的役割を務めました。メーカーや機種を超えて生産現場のすべてをつなぐORiNによって、私たちはIoT化の推進に大きく貢献しようとしています。

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