FAプロダクト事業部技術部技術1室
2021年入社
理工学府理工学専攻 修了
奈良 颯
現行機器の価値を高めつつ、次につながる技術開発も
INTERVIEW 01ロボットのメカ設計という仕事について、紹介してもらえますか。
デンソーウェーブでは、ロボット設計が“メカ”“ハード”“ソフト”の3分野に分かれています。簡単にいうと、メカがロボットの全体像、ハードが基盤、ソフトがプログラムを設計するというイメージです。とはいえ、近年はその垣根が低くなってきていると感じます。ロボットが高機能化しているため、メカでもソフトの領域まで踏み込んで話し合いができないと作り上げられないことが増えています。
所属部署のメイン業務は、現行機器の流動対応。リリース済みの製品の価値を最大化する、“バリューエンジニアリング”が中心です。新しい使い方の提案や設計の変更によって、性能を維持もしくは向上させたうえでコストを下げるなど価値を高めていく活動で、私は開発段階から携わっているCOBOTTA PROというロボットを主に担当しています。
INTERVIEW 02兼任している開発の仕事についても聞かせてください。
要素技術開発といって、今後新たなロボットに使用する可能性がある技術を、メーカーなどと共同で開発しています。ロボットを作り始める段階では間に合いませんから、先行して開発を進める必要がありますよね。従来の常識を飛び越えたアイデアも含めてネタ探しをし、何かに使えないか、使えそうならどのような評価が適当かを探っていくため、最新の技術動向や市場動向のチェックは欠かさないようにしています。具体的な開発テーマに関しては機密事項なので紹介できませんが、タスクの比率としては、流動対応と要素技術開発を7:3くらいの割合で進めています。


INTERVIEW 03日々の業務の中で、特にやりがいを感じるのはどんなときですか。
まず、自分が作ったものが動いたときです。ロボットの試作機が図面や3Dモデルから徐々に形になっていき、実際に動いたときの感動や興奮は格別。無事に動いてほっとする気持ちもあって、一番楽しい瞬間です。試作機なので当然不具合も起きますが、見直すべき点など後々使える知見も得られるので、かなり貴重な体験だといえます。
ほかには、新しい技術や知識にふれたときですね。デンソーウェーブでは新しい知識や技術に出合う機会が多いですし、共有できる仲間の存在もありがたいです。アウトプットできる相手がいると“どう使おうか?”と議論することもできて有意義ですし、頭が働いてアイデアがふくらむ感覚が味わえますね。大学や大学院で幅広く学んだつもりですが、やはり知識は実際に使ってみてこそ理解が深まるとも感じています。
INTERVIEW 04挑戦したい技術や目指したいキャリアなど、今後の目標を聞かせてください。
部署としては、安全と高性能をトレードオフせず、両立できるロボットの設計開発です。
個人の目標としては、メカ設計としての専門性を高めるとともに、社内のプロフェッショナルを繋げる人材を目指したいです。当社にはロボットだけでなく、エッジプロダクトや制御機器、ソリューションに特化した事業部もあります。各部署のメンバーが持つ専門知識や経験をまとめて効率的に運用すれば、新しいアイデアが生まれ、迅速な問題解決も可能になるはず。そんな連携を作るハブのような存在になれたらと思っています。設計や開発も一人でできる仕事ではありません。日頃から人と人をつないで協力関係を作ることは好きですし、性に合っているとも感じるんですよね。


1 Day Schedule
出勤、メール・チャット確認や対応
フレックス制度を利用して、少し遅めに出勤。各所から届く質問や要望などを確認して対応。
タスクの確認と資料作成などのデスクワーク
各所から届いた連絡を整理して優先度をつけ、それに合わせて当日や当週のタスクを修正。デスクワークは午前中が多く、特許申請の書類や設計変更の資料などを作成。
安全ミーティング
技術1室で定期的に集まって、今携わっている作業で危険がないかを調査し、対策を話し合う。
昼食
集中しないよう、社内でローテーションを組んでいるので、12時から休憩を取る月もある。
昼礼、共同研究先とミーティング
要素技術開発について、共同研究先と材料や製品などの提案や意見交換。
製造部やサービス部門と情報共有
工場で声をかけられたり、呼び止められたりして、その場で情報共有をすることもある。
評価試験
工場の一画に設けられた実験室のようなスペースで。試験内容によっては長時間かかることも。
退勤
フレックス制度を使って定時から30分遅れて出社しているため、定時から30分遅れて退勤。